一面に広がるパイナップル畑

沖縄ならどこでもパインが育つかと思いきや、そういうわけでもありません。

雨が多いため栄養素が流されてしまった酸性の痩せた赤土のほうが、パイナップルがよく育ちます。

収穫前のピーチパインの写真

中でもピーチパインは、小ぶりなのに糖度が高く、桃と同じ芳香成分「ラクトン」を含んでいるので、香りも相まってとても甘く感じます!

そんな魅力ばかりのピーチパインですが知名度はまだ低く、同じ栽培面積でも倍くらいの重さで実る普通のパインと比べると収穫量が少ないので、なかなか栽培している農家さんも少ないです。

おまけに旬の時期がとても短い!希少なパインなんです。

ピーチパインは手のひらサイズ

普通のパインに比べて果肉の色は薄く上品な乳白色。

別名『ソフトタッチ』と言われる品種のピーチパイン、その名の通り芯まで食べられる柔らかさです。

なるべく皮の破片が残らないように丁寧にカットし、香りもそのままお届けできるようにドライしました。

繊維質が多いので、噛めば噛むほどじゅわっと甘みが広がります。

 

 

 

 

程よく都会、程よく田舎。

愛知県は名古屋の端っこに工房を構えています。

もともとただの料理好き・おいしい物好きな夫婦です。

街の一角の小さな八百屋で、スタッフをしていました。

「え、なにこの野菜!初めて見た!新品種?!」

「この果物、今まで知ってる味と比べ物にならない…美味しい!」

新しい、美味しい野菜・果物たちとの出会いに衝撃を受けながら

とても楽しく仕事をさせていただく毎日で

それらを作っている生産者さんとの交流から、

自然を相手にすることの厳しさ、難しさ、苦労にも触れました。

青果って、ある程度コントロールしていても

採れすぎるときは採れすぎるし、採れない時は採れないんですよね。

ある時

「多めに採れちゃったから…」

と、発注分よりかなり沢山の野菜を持ってきてくれた農家さん。

まだ新人で、一人で店番していた私はその量にビビってしまい

「ウチじゃそんなに捌ききれない」

と、お断りしてしまいました。

残った野菜を持ち帰る、農家さんの残念そうな後ろ姿が今でも忘れられません。

逆に、八百屋にやってくるお客様・消費者側のリアルな声も聞きました。

「美味しいものは食べたいんだけど、調理が面倒で…」

「沢山あってもなかなか使い切れないのよね」

「欲しい時に限って、無い!」

八百屋として、できるだけ小分けや下処理はしておくのですが、限界があります。

美味しいのに売れ残ってしまう作物達を見てふと思いました。

『コレ保存食にすれば生産者・消費者、どっちもお悩み解決では?』

そう気づいてから、閉店まで売れ残ってしまった野菜や果物を買い取ってきて

自宅で色々と保存食を試作してみたのが小さなきっかけです。

たぶん、今まで全人類が通ってきた当たり前の思考だと思うのですが(苦笑)

これが楽しくて堪らなくなり…

そのうち保存食を作りたいがために、色々な野菜・果物を買い込むほどに。

一番「作物そのまま」の特徴を残しつつ、料理への汎用性も高い

「ドライにする」にハマってしまったのです。

ある程度自分の中で「ドライのルール」もわかってきて

一定のクオリティで仕上げられるように自信がついてきた頃

八百屋が閉店…。

せっかく得た知識や経験はもとより、新しい野菜果物との出会いが無くなってしまう。

何より、せっかく仲良くしてくれた農家さん達との繋がりが消えるのは寂しい。

美味しいものを作ってくれる生産者さんから、たくさん買いたい。

「自分にできることから小さく始めてみよう。そうだ、保存食屋さんをしよう!」

そして、WEBの仕事をする夫と手を組み、ネットショップを立ち上げました。

日本の野菜や果物の香り・美味しさを、そのままお届けします。

是非、ご堪能ください!

TRAD n.u.のWEBサイト運営、チラシ・ショップカードデザイン、広告配信など、ネット関係全般を担当しています。

基本的に裏方です(笑)

妻と一緒に、仕入れから製造の管理もしています。

お酒が好きで、昔は個人経営の居酒屋で働いていたりもしました。

もちろん、おつまみやお酒に合う料理も好きです。

美味しいものには妥協したくないと思っています。

それが誰かに食べさせるものなら尚更です。

妻が「保存食屋さんをしたい」と言ったときは驚きました。

野菜や果物の知識はあるけど、ネットには疎い妻。

八百屋で働いたことはないけど、WEBの経験はある僕。

自分たちで作って自分たちで販売するというのは初めてのことですが

こだわりだすと楽しいし、良いものが出来上がるのは素直に嬉しいです。

生産者さんから預かった作物の美味しさを、責任を持ってお客様の元へ伝えていくのが

僕たちの役目だと思っています。